2018/07/02 「日清食品、反対か棄権を」、英食品大手CEO再任で、香港ファンド。

 香港の投資ファンド、オアシス・マネジメントのフィリップ・マイヤー最高執行責任者(COO)は日本経済新聞社の取材に応じ、英食品大手プレミア・フーズのギャビン・ダービー最高経営責任者(CEO)の再任について、「日清食品ホールディングス(HD)は、反対もしくは棄権して欲しい」と話した。

 ダービー氏が設定した経営目標が達成できておらず、株価が落ち込んでいると指摘。CEOに再任されることはプレミア・フーズの変化を妨げる結果になると訴えた。

 マイヤー氏は6月27日に開かれた日清食品HDの株主総会でプレミア・フーズに関する質問をしたが、「日清食品HD側からは明確な回答はなかった」という。日清食品HD側は総会で「中長期的な企業価値向上の観点で、適切に対応していきたい」と話したという。

 ただマイヤー氏は「総会での質問を契機に、日清食品HD側の再検討につながることを期待している」とし、7月18日に英国で開かれるプレミア・フーズの株主総会に向けて、「今後も日清食品HDとの対話は続けていきたい」とした。

 プレミア・フーズはビスケットなど菓子類の製造販売で知られる。オアシスはプレミア・フーズの株式の9%超を保有する第2位株主。日清食品HDは20%弱を出資する筆頭株主だ。日清食品HDは即席麺などでの欧州市場開拓でプレミア・フーズと連携している。