日清シスコ「ココナッツサブレ」、「サクっと」食べきりパック、中高生・単身者取り込む(2018/01/26)

 日清食品ホールディングス傘下の日清シスコは主力のビスケット菓子「ココナッツサブレ」の小分け販売を始める。これまで20枚入りの商品を主にスーパーで売ってきたが、5枚入りのミニパックにして売り場が狭いコンビニや駅の売店でも扱いやすくする。来店客のついで買いを促し、売り上げを伸ばす。

 5枚入りの「ココナッツサブレ ミニパック」を開発し、このほど首都圏のコンビニで試験販売を始めた。参考小売価格は税別40円。今春から本格的に売り出し、2019年度末までに全国のコンビニなど2万~3万店に販路を順次広げる。

 ココナッツサブレは1965年発売のロングセラー商品で、主力の20枚入りパックの価格は税別150円。大容量品でお得感を出したファミリーパックなどはすでにあるが、一部のスーパーなど量販店に販路が限られていた。

 ミニパックにすることで通常の菓子売り場だけではなく、コンビニのレジ周りなどにも置いてもらいやすくなるとみている。小遣いで手軽に購入できる菓子として中高校生らに売り込むほか、その日に食べきれる少量の商品を求めるシニアや単身者の需要も取り込みたい考え。

 ミニパックだけで19年度末には売上高3億~5億円を目指す。

 ビスケット菓子の市場そのものは伸び悩んでいる。全日本菓子協会によると、16年の市場規模(小売金額ベース)は、前年比1%減の3685億円だった。日清シスコは売り方を工夫することでシェアを伸ばす。

 菓子の販路は店舗数の拡大が続くコンビニの比重が高まっている。チョコレート菓子などでもバラ売りにしてコンビニで扱いやすくした商品は増えている。